となり町戦争/三崎亜記

となり町戦争 (集英社文庫)

となり町戦争 (集英社文庫)

バスジャックを読んで面白かったので、こっちも読んでみました。バスジャックのほうが好きかな。バスジャックもそうだけど、この人の小説はなんだかイメージが沸きにくい。面白いんだけど、なんだかしっくりこない感じがするのはなんでだろうと思ったら、わたしはいまいちこの人の描く『町』がわからないのかもしれない。町があって、となり町があって、町長がいて町役場があって、っていうのがどの程度の規模の町なのか皆目見当がつかない。町長ってなに?市長とか区長とかと同じ感じなのかな?杉並区と中野区が戦争をする感じなんだろうか。それだったら規模が大きい気がする。けど、町って言われるとなんだかそんなに広い感じがしなくて。私は横浜市の出身なのだけど、例えば都筑区港北区が戦争をしますっていう感じなのかな。地域活性化だしそんな感じ…?なんかその辺のイメージがよくわからないまま読了。これ、短編で良かったんじゃないかなと思いました。いや、ボリュームないからそもそも長編じゃないんですけど、短編というには少し長い気もするし。なんかもっと短くても良かったかなぁと。本編を読んだ後だと別章はいらないんじゃないかと思ったけど、別章だけでもいいんじゃないかなとも思う。
そういえば、この本を読んでいる途中で、凶悪事件をまとめているサイトを読むのにはまって、宮崎勤とか、桶川ストーカー事件とか、狭山事件とか読んでいて頭が痛くなったり気分が悪くなったりしたのだけど、どんな理由があっても殺人はダメだと思った。死刑の是非はまた別の問題だとは思うけれど。