女と女と井戸の中

ミステリー。ミステリーっていうか、事件的には何のことはなくて、心理ミステリーという感じ。97年、オーストラリア。(http://www.asmik-ace.com/Well/
私はそんなに嫌いじゃないんだけど、彼氏の感想はこっち(http://www.eiga-kawaraban.com/98/98100801.html)寄り。わからなくもないけどね。退屈だった、というか、「だから?」って感じだったみたい。心理的な作りがうまいなぁ、とは思ったけど、確かにそれ以外は退屈かも。
主人公の中年女のところへ若い女がやってきて、中年女は彼女にハマり、事件をきっかけに崩壊していく…
ってそれだけの話だし。しかも前半が長いんだよね。1時間半のうちの60分が前置きっていうのはちょっと長すぎる。タイトルが井戸なのに、井戸が開始60分くらいしないと出てこないっていう。へスター(中年女)がキャサリン(若い女)にハマっていく様は良かったんだけど、二人の出会いは語られないし、ハマるまでが早くて、長い。もう少しコンパクトにしても良かったんじゃないかな。同性愛っぽいんだけど、画面の中では同性愛とは語られなくて、でも明らかにへスターのキャサリンへの愛情は恋愛なんだけど。独占欲とか、キャサリンへの感情がすごい。これって、へスターじゃないと無理なんだと思う。男でもダメだし、若い女やそれなりに人間関係を築けている中年女でも話にならないし。まわりに誰もいなかったへスターだからこそ。
後半のホラーっぽさや具体的なミステリーっぽいところは私はそんなに興味が無かったんだけど。へスターが一人で空回ってる感じで。井戸を挟んでの心理劇は結構面白かったけど。サスペンス性に関しては、見終わった後の、彼の「火サスの方がまだマシ」という一言に集約されるけれど。
まあまあでした。