アドルフに告ぐ/手塚治虫

おさむって入力するとちゃんと候補に「治虫」があるのに驚いた。偉大。
実は手塚作品はブラックジャック以外ろくに読んだことがなくて。初挑戦。
最初の方あんまりついていけなくて戸惑いつつも、後半かなり入り込めて読めました。すごい伏線だらけで。戦争ものって結構苦手だったりするんだけど(目を背けたくなるし)、日本とドイツとを交互にって形だったから、割と平気だった。最後、戦争終結とともに終わるのかと思ったらだいぶ先まで続いていったから驚いた。パレスチナか。そっか。ユダヤ人の話だもんね。読んでて、人種差別とか、なんなのかなぁと思った。したくないけれど、してないかっていうと自信ないなぁ。やっぱり国籍とか、関係ないよって思っても、そうはいかない場面もあると思うし、ただ、戦争って特殊な状況なんだなぁと思った。戦争って、昔のことじゃないし、去年にもイラクであったわけだし、他人事じゃないんだけど、実感ないというか。わからない。読んでいて、戦争って、誰にも止められないんだなって思った。誰にも、どうにもできない、というか。アドルフ・カウフマンの変わりようにビックリした。可愛かったのになぁ。ナチスに入った途端に考えが180度変わってしまって、それはもうもとに戻ることはなくて。
戦争ってこわい。
そればっかりだけど、本当にそう思った。