ひとりごと

電車に乗ったら満員ってほどじゃないけどわりと混んでいて、後ろに立っている男の人の口がちょうどわたしの耳のあたりにあったんだけど、その人、ずっとぶつぶつ言っていて、でも、確か乗ってくるとき明らかに電話を手にしていた様子はなかったんだけど、「はいはーい」「今日暑いなー」「わーかってるって」「電車全然進まねえなあ」「はいはい、サカイさん(誰?)の言う通りになりましたねー!」「俺はさあ・・・」とかなんとか言っていて、電話は持ってないんだけど会話風だったから、これは独り言じゃなくて電話をしてるんだ!危ない人じゃないんだ!と一生懸命思い込もうとした。こわかったから。顔は見えなかったけど、見えなくてよかった。その人は次の駅で隣の車両に移って行ったんだけど、結構混んでいたのにみんながよけてくれるから快適に隣の車両へ行けたみたいだった。よかった。