依存症の男と女たち/衿野未矢

衿野未矢さんの本は、『依存症の女たち』に続いて二冊目。『依存症の女たち』は去年の夏に読んだんだったかな。今回は依存症の男の話ですよ。男と、女たち。前回の女たちの方が紹介するケースが多くて引き込まれた気がする。今回は、一つ一つのケースが長くて、まぁそれだけ複雑だってことなんでしょうけども、読んでいて少し疲れた。あと、なんだか急いで執筆したのかな?と思うような箇所もいくつかあって、ちょっと気になってしまったり。脱字がいくつかあったと思うんだよね。初版だから仕方ないのかな。なんだかどうも誤字脱字に敏感です。彼氏の日記の公正(というほど大それたことはしてないけど)してるからか。
ま、それはともかく。
内容は良かったです。依存症って、そう簡単に治る病気じゃないし、具体的な解決策なんかは紹介されていないんだけど、前回の女性たちの話と比べると、そんなに深刻さがなくて、やっぱり依存症は女性の病気なのかな、っていう印象。というか、この本で紹介されている男性たちは深刻じゃないと思うんだよね。むしろ周りの人のほうが大変そうな感じ。本人たちは「何が悪いの」っていう印象。女性の依存症は、本人が苦しんでる印象が強くて、まぁ取材に応じた男性たちも苦しんでいたのかもしれないけど、取材中はそうと見せないようにしてたのかな、とも思うけれど。男女の脳の構造の違いとかも関係あるのかなぁ。
読んでいて、男と女は永遠にうまくいかないんじゃないか、と思った。もちろん、こんな男ばかりじゃないとは思うけれど、男と女は違いすぎていて、お互いをわかりあうなんてこと出来ないんじゃないのか。
私は依存傾向が強いから、気をつけないと。って自分で言えてるうちは大丈夫だと思うんだけど、依存症って気づかないうちになるものだろうからなぁ。
そういえば、「依存症の本、新しいの買ったよ」って母に言ったとき、内容を聞かれたから、「DVとかも載ってるみたいだよ」って答えたら、「DVって依存症なの?違うでしょ」って。親世代だとそういう印象なのかなぁ。ジェネレーションギャップ。
http://www.pdnm.net/~erino/ 衿野未矢 公式HP